今世界は混沌としています。日本ではアメリカのデモをやや無関心なのかなと感じますが決して他人事ではないと思います。
確かに今回のデモの発端は警察官が黒人のジョージ・フロイドさんを暴行し死なせてしまったことですが、怒りの根源はもっと根深いものがあるのは多くの人が歴史の中で学び知り得ている事です。
各メディアでも多く取り上げられてますが、あのニュースを見るといつも正しいとはなんなのか考えさせられます。
市民の怒りは遠く離れた日本の我々でも感じ取ることができます。それゆえデモ活動は至極当然な行動のようにも見えますが、あの略奪行為や暴行はなんなんでしょうか。
アメリカ国民は皆、高度な文明社会の中で生きています。でも卑劣な行為が起きてます。それを正当化するように「ジョージ・フロイド」の名を盾にしています。
これはジョージ・フロイドさんを死なせた警官が悪だからでしょうか?
彼らが悪で、暴動をしている市民が正義なのでしょうか。
今朝のニュースで3人の市民が議論している映像が流れていました。
登場する人物は3人の黒人男性です。また周囲にはスマホで彼らの議論を撮影する人々がいるのも分かります。
1番年上の男性(40代)は暴動を正しいと主張します。もう1人の男性(30代)は怒りは皆同じだが、行いは正しくないと主張します。
一見すると2人の喧嘩にも見えますが、自分たちの安全と平和を勝ち取るための議論であると同時に人としての正しい行いを説く話です。
最後に30代の男性が、暴動に参加していたと思われる16歳の少年を連れてきて、40代の男性に言います。
「私たちは幾度となく、差別に苦しめられてきた。その度に今回のような行いをしてきたが、何も変わってない。40代のあなたが若かった時も自分がこの少年のように若かった時も、同じ行為をした。けれど何も変わらない。この行いでは間違いなんだ!」と。
そして最後に少年に対して言います。
「この行いでは何も変わらないことが分かっている。君たちで変えてくれ。変えるべきだ」と。
僕は胸を熱く打たれる感覚を覚えました。
この話はアメリカの話ではなく、この世界の話しです。
日本では同じことは起きないとは、考えない方がいいと思います。
確かに日本では治安が他国よりも良く、安全だと感じます。略奪や暴力のような集団暴動は起きにくいでしょう。
一方で、正しい行い、悪いとは何か?考えているのでしょうか?あるいは、我々日本人にはその考えが備わっているのでしょうか?
連日コロナの報道がされていますが、正しいと錯覚した人達の行動が目につきます。
営業している飲食店に対するクレーム電話は正しいのか?
医療関係者が美容室への入店拒否されたとの話も聞きました。これは正しい判断なのか?
マスクを買い占める行為は正しかったのか?
正しいとはその時代や時々で概念は変わると思います。
けれど、この高度な文明社会で、歴史で多くを学んだ現代人にとって、今の判断や行動は正しいことが成されているのでしょうか?
全てを批判するつもりはありませんし、状況を鑑みての対応や十分な考えがあって説明する方もいます。
正しいと思える考えは人々の中で成されているのか
アメリカのデモは対岸の火事ではなく、我々が生きるこの世界で起きている自分事です。
正しいとは何か考え、人としての価値を高めることが、現代人に課されていることだと思います。理性と感情が人間としての証です。
この両方を人としてコントロールしていくことを目指したいと思います。
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